飽食で体のダルさを訴える人が増えた

飽食で体のダルさを訴える人が増えた

飽食

 

コンビニの普及で食べる物に困ることはなくなりました。

 

みなさんは、「飽食の時代」という言葉を聞いたことがありますか?

 

この言葉が流行したのは1984年のことで、食料が社会に飽和していることを表現したものでした。

 

お母さんが子どもにご飯粒ひとつ残さずに食べなさいと教えていた時代が終わり、食べ残しを大量に捨てることが当たり前の時代になったことを、こう評したのでしょう。

 

 

それから早30年近い歳月が流れました。そして、84年前後に生まれた、それこそ飽食によって育った世代が、これからの日本社会の中心を占めようとしています。

 

飽食の時代という言葉はすでに死語かもしれませんが、私たちにとって飽食が何を意味しているかという点について、ここで考えてみるのも悪いことではありません。

 

社会で食料の飽和が起こっているということは、街を歩けばすぐに目につきます。

 

あちこちにコンビニや自動販売機、飲食店があり、私たちは何不自由なく食べ物や飲み物を手に入れることができます。

 

家に帰れば帰ったで、冷蔵庫には食べ物が詰まっているし、レトルト食品の保存もストックされていますよね。

 

また、会社の事務所でも、デスクを探せば飴やスナック菓子のひとつや2つは出てくるはずです。

 

現代人は、それが当たり前だと思っていますが、母親や父親の世代に訊くと、その昔は家でも目につくところに食べ物が置かれていることはなかったといいます。

 

まして会社のデスクに食べ物があるなんてことは、当時のビジネス倫理からいえば言語道断でした。

 

「仕事中に何を食っとるんだ!」と、上司のカミナリが落ちて当然だったのです。現代とは隔世の感があると思いますが、ことほどさように社会は大きく変化してしまいました。

 

 

身体の不調を訴える子どもが急増したのはなぜか

 

このように、食料の飽和は、私たちがいつでもどこでも食べ物や飲み物を国に入れることができる状態を指しています。

 

社会という単位で考えると、たしかに豊かさを表しているといえるでしょうが、個人の食事というミクロの視点から眺めると、これほど困ったこともありません。

 

お店で新商品を目にすると何となく「おっ」と思って手に取ってしまいますよね。

 

「チャージ」とか「ストレス緩和」といったキャッチフレーズに乗せられて、本当に必要なものを入れるべき胃袋に、あまう必要のないものを入れてしまいます。

 

すると、私たちの胃袋に、本来とるべき量の食事が、本来とるべき時間に入ってきません。

 

 

極端な例を引けば、夕食前にお腹がすいて、ついスナック菓子に手を出してしまう子どもと同じようなものです。

 

子どもは、お母さんが食事の支度を整えたときにはすっかり満腹になってしまい、もう夕食を口にすることができません。

 

結局、お腹は常に満たされているし、カロリーも十分すぎるほど摂取しているにもかかわらず、身体をつくるために必要な栄養素は逆に不足することになるわけです

 

私たちの胃袋の容量は、かぎられたものです。無理矢理に食べつづければ胃は大きくなりますが、それでは身体を壊します。

 

一日の消費エネルギーにしても、 一般的な仕事に就く成人男性なら、およそ1800〜2400キロカロリーにすぎず、それ以上とれば肥満の素です。

 

そのかぎられた限度の中でいかにバランスよく栄養素を補給するかが重要なはずですが、身の回うにたくさんの食料があり、いつでもどこでもそれを口に入れることができるため、私たちはかえって栄養バランスを崩してしまうのです。

 

 

夕方がだるいのは勿論、寝覚めが悪いとか、疲労感が抜けないとか、集中力がつづかないといった、現代人に特有の半健康状態の原因のひとつは飽食にあるのではないかともいえそうです。

 

もちろん、これを厳密に証明するのは難しいわけですが、心当たりのある人は少なくないでしょう。

 

うつ症の症状を持つ人の多くは、高脂血症、高血圧、高コンステロールなど、食生活の乱れと思わしき問題をかかえているケースが少なくありません。

 

たとえば、日常的に身体の不調を訴える子どもや、成人病と診断される子どもが現れたのは90年代以降のことです。

 

それ以前は、肥満した子どもがいてもそれは体質に拠る所が大きく、病気ではありませんでしたし、総じてみな健康だったようです。

 

 

おそらく両者を分けたのは、栄養のバランを崩してしまった子どもの肥満と、栄養のバスだと思います。つまう、栄養のバランスランスがとれている子どもの肥満との違いです。

 

食べる物に栄養バランスを欠いていれば、大食と小食に関係なく、健康を害することにつながってしまうのは当然のことです。


  

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